~ 一盌からピースフルネスを ~

ブンバ・メウ・ボイ

パリンチンスのボイブンバ(アマゾナス州)

 ブンバメウボイまたは、ボイブンバは6月30日に多様な行事によってブラジル各地で開催されます。
 アフリカ人、インディオ(現地住民)、ヨーロッパ人等、特に六月の祭り(フェスタ・ジュニナ)やカトリック教の伝統的要素の加わったこの祭りは、ブラジルの典型的な民族劇であります。
 牛を登場人物の中心として取り上げられた祭り、ブンバメウボイの「ブンバ」という言葉は牛の角の打撃の音を表し、つまり、角で突けという意味になります。
 ブンバメウボイの踊りの筋は、牛の舌を食べたいという妊娠中の妻の願いを果たすために農園主の愛好する牛を殺した奴隷パイ・フランシスコのストリーを語っています。牛の死に気付いた農園主は、パジェやクランデイロ(祈祷師)を呼び出し、牛を生き返らせるように命じます。やがて牛は生き返り、住民はそれを祝います。
 初めて18世紀にペルナンブコ州で催されたことが記録されていますが、アマゾナス州とマラニオン州で行われる祭りが一番盛大です。
 マラニオンのブンバメウボイ祭は国立歴史芸術遺産研究所によってブラジルの文化遺産として登録されました。
 現在、マラニオンには約百数のブンバメウボイグループがあり、ソタケ(〈訳:訛〉スタイル、型、表現)の違いのよって再分割されています。各ソタケにはそれぞれの特徴があり、衣装や楽器、歌のカデンツァ、そして振り付けなどに表されています。

 

ブンバメウボイ(マラニオン州)

2017年5月

こちらもご覧ください

  • ブラジルの植物 13. 西洋風蝶草 クレオメ Mussambê

    ブラジルの植物 13. 西洋風蝶草 クレオメ Mussambê

    この植物はブラジルと南アメリカの国々が原産地で、熱帯性、亜熱帯、地中海や温暖気候でよく生育します。ムサンベーはクレオメ、ベイジョ・フェドレント「悪臭のキス」、蜘蛛花、セテ・マリアス「七のマリア」という名でも知られています…
  • ブラジルの植物 12. カシューナットノキ Cajueiro カジュエイロ

    ブラジルの植物 12. カシューナットノキ Cajueiro カジュエイロ

    カシューナットノキは漆科に属する常緑樹、ブラジル北東部の原産植物です。学名はAnacardium occidentaleで大樹と小樹の二種類あります。大樹は5メートルから12メートル、20メートルに及ぶものもあり、小樹は4メートルまでの高さに生長します…
  • ブラジルの植物 11. オラプロノービス ora-pro-nóbis 杢キリン

    ブラジルの植物 11. オラプロノービス ora-pro-nóbis 杢キリン

    オラプロノービスの学名はペレスキア・アクレアタ(Pereskia aculeata )です。日本名はモクキリン、サボテン科コノハサボテン属の一種であります。茎や枝に刺がありますが、見慣れているサボテンとは全然違います。それに他の植物と同じように葉が付いています…
  • ブラジルの植物 10. カンブカー Cambucá

    ブラジルの植物 10. カンブカー Cambucá

    カンブカーはこの名の他カンブカバ、カンブリコー、カンビカーの名前でも知られています。バイア州、エスピリト・サント州、パラナ州とサンタ・カタリナ州の大西洋岸原生林の植物であり生息地でも数少なく成長が遅い植物であります…
  • ブラジルの風物 9. 聖フランシスコ・ザビエル São Francisco Xavier

    ブラジルの風物 9. 聖フランシスコ・ザビエル São Francisco Xavier

    この村の名前は聖フランシスコ・ザビエル(1506-1552)別名「東洋の聖パウロ」に由来しています。それは、この人が熱心な宣教師でイエズス会創立の一人でもあります…