~ 一盌からピースフルネスを ~

伯栄庵ニュース

Ⅰ、さて4月19日は、大宗匠の白寿のお祝いでした。
その様子を、皆様にお伝え致します。

-恒例の兵庫県西宮神社のお献茶式、(99歳のお誕生日の日に)

-茶室でも教授会の先生が一部集合し、お祝いしました。
水本宗法先生が、大きなケーキを用意してくださり、武田宗知先生が赤飯を準備してくださいました。

-『致知出版社』(4月16日付)より
 『いのちの意味』と「人間の使命」
 数え100歳、茶道裏千家・千玄室氏が語る、

戦時中の和敬点の点前

 

「いのちの意味」と「人間の使命」——数え100歳、茶道裏千家・千玄室氏が語る

2022年4月16日

2022年、数えで100歳を迎えられた茶道裏千家前家元の千 玄室先生。70年以上、国内外で茶道の普及を続けるその精進努力には、いささかの衰えも感じられません。数多くの人生の山坂を乗り越えてこられた先生に、命の意味について語っていただきました。

 

命を生かして使うことが人間の役割

-先生は命の尊さについて、どのようにお感じになっていますか。

<千>

私はよく言うのです。「いのち」の「い」は「生きる」こと、「の」は「望み」であると。人間は、生まれて育っていく過程の中で「自分は何になりたいか」と、進むべき方向を自分で決めるわけでしょう? 
命を与えられた以上は生きるための望み、目的を持たなくてはいけません。
いまは自分の望み、願望を語れない人が増えています。そうかと思うと、望みが叶わないからといって簡単に他人を傷つけたり、他人に責任を転嫁したりする。
こういう卑怯者のようなことをやってはいけませんね。
自分の人生は最後まで自分で責任を取らなくてはいけませんし、望みというものは、どういう状況に置かれたとしても決して失ってはいけないのです。
最後の「ち」は「血」です。
人間は皆、親から血を受け継いでいまを生きています。血は先祖から連綿と繋がっている。
だけど、そのありがたさを忘れてしまっているのです。
親に対してどうのこうのと言うのだけれども、両親からいただいた血を大切に生かすことは人間の役目です。そこに初めて「命の尊さ」があるわけです。

-噛み締めないといけない言葉ですね。

 

人生哲学の中で最も大切なこと

<千>

これは日本人だけでなく世界中の人々も皆一緒ですよ。
皮膚の色が違っても、言葉が違っても、国が違っても人間は同じである。
その人間は誰もが大きな使命を担っている。
使命と言いましても、最初から答えが与えられているものではありません。
いろいろなことを学びながら、経験を重ねながら自分の役割は何か、答えを出していく以外にないのです。
人生は未知数です。
掛け算や足し算では到底計り知れない世界がそこにはある。
そこに必要なのが人生哲学であり人間学なのではないでしょうか。
人生哲学の中で最も大切なのが人と人との繋がり、絆だと私は思います。
自分の価値観、考えを追究しながらも、同時に社会や家族における自分の存在を自覚して生きることです。

(本記事は月刊『致知』2022年4月号 特集「山上山また山」より一部を抜粋・編集したものです。)

 


 

Ⅱ、7月15,16,17日、県連主催の日本祭りが開催されます。
裏千家も参加予定ですので、また追ってご案内いたします。日本祭りの茶式の点前の稽古は、5月17日より練習を始めます。
細かい内容は、各稽古日のワッザップで、お知らせいたします。

 


 

Ⅲ、茶室管理部長の、武田アウグスタ清美(宗清)様より、露地の植木の入れ替え、ガラスの取り換え(二ヶ所)、立礼の幕などの寄贈がありました。
又、立礼席の床(ゆか)の修復作業とワックス(5年ぶり)をかけて頂き、とてもキレイになりました。厚く御礼申し上げます。

2022年6月

こちらもご覧ください

  • 伯栄庵ニュース

    伯栄庵ニュース

    ◆【訃報】 茶道裏千家淡交会ブラジル協会会長のエリソン・トンピソン・デ・リマ・Jr氏が2月5日に65歳で急逝されました。エリソン氏はブラジルにおける裏千家茶道の普及活動に多大なる貢献をされました…
  • 伯栄庵にてティーソムリエのための一日茶道講座

    伯栄庵にてティーソムリエのための一日茶道講座

    8月27日、ブラジル紅茶アカデミーのティーソムリエの方々が、茶道講座を受講されました。ブラジル裏千家の林宗一代表の説明の後、点前のデモンストレーションとワークショップという内容でした…