~ 一盌からピースフルネスを ~

かえりみて

武田宗知

 1954年サンパウロ市制四百年祭の時、裏千家が海外普及の為、当時の千宗興若宗匠、舎弟納屋嘉治を派遣し、私共会員が空港にお出迎えして以来、もう六十数年になります。
 その間、十五代千宗室のなられた鵬雲斎御家元や、故登三子夫人同伴で御来伯なされたり、一九九五年には、現坐忘斎家元(当時千宗之若宗匠)も容子夫人同伴で御来伯下され、ブラジルには大変ご配慮下されました。
 又 広範囲に茶道を広める為に、林宗慶、宗円両先生を派遣下さり、現在に至って居ります。
 現在コロナ禍の為、伯栄庵のお稽古には行かれず、どの教室もとざされて居り、自粛の現在です。
趣味の俳句を作ったり、中国せっ江省で買った筆や硯で、書道をしたり、握りずしや佃煮を作って楽しんでいます。
 先々代の千嘉代子夫人より賜はって、使へずに有る帛紗を広げたり畳んだり、茶道の初歩からの本を読んだり、時に厨に立ち、常備薬を作ったりと云った所で、早く同門の皆様と伯栄庵で会える日を待ち希んで居る現在です。

友垣や学びの庭も冬ざるる

 

1995年、日伯修好百周年記念の折の『茶の湯文化展』にご来伯の 現坐忘斎家元(当時千宗之若宗匠)ご夫妻、伯栄庵にて

2004年 茶道裏千家中南米普及50周年大会、晩餐会
メキシコ、日航ホテル、千玄室大宗匠と。