よそにては茶を汲みて後 茶杓にて茶碗のふちを心してうて
![](https://i0.wp.com/www.chadourasenke.org.br/wp-content/uploads/2016/12/rikyu-doka_011.jpg?resize=280%2C450&ssl=1)
初心者の稽古のときに、茶筅通しを教えたりするのに「そこでこちんと音をさせて」などと、つい口にすることがありますが、本当は注意しなければなりません。
それが名物茶碗でなくても、茶杓に付いた茶を払うために、茶杓で茶碗の縁を強く打つことは、本来やってはいけないことなのです。
年代を経たもの、また漆でつくろってある茶碗などは粗相が起こる場合があります。また、細い茶杓で強く打つと、節のあたりから折れることもあります。そういった話はよく訊くことであります。
稽古のときも、もちろん注意する必要がありますが、お茶会で点前をするときなどは、よほど気をつけなければならないことです。これは茶杓で茶碗の縁を打つときだけの心得ではありません。茶筅通しのときも、茶碗を拭くときも、よくよく注意する必要があります。
2017年1月