~ 一盌からピースフルネスを ~

何にても道具扱うたびごとに 取る手は軽く置く手重かれ

 点前には、運び点前と棚物点前とがあります。運び点前は、風炉・釜だけが最初から据えてあって、水指・茶碗・棗などは点前にかかる前に、定めの場所に置きます。この歌は運びの点前の場面を詠んでいると思われます。

 まず水指を運び出しますが、水が入った水指には重量感があります。それを重いからと力を入れて持つと、客の目にはいかにも重く見えてしまいますので、軽く持ち上げるようにします。それと逆に、棗や茶碗などを持ちあげるときは、軽いからと両手でひょいと持ちあげると、軽いものがいっそう軽々しく感じられます。軽いものを持つときは、少し重々しく持つのです。

 そして道具を置いて手をはなすときは、手をすぐ引くのではなく、ゆっくりと手をはなします。「置く手重かれ」とは、そのことを指します。

2016年6月

こちらもご覧ください

更新情報

2024年2月12日 新年の日本の芸術展
2024年2月1日 22. 見得(みえ)
2024年2月1日 9. スイカについて
2024年1月5日 伯栄庵道場の大掃除
2024年1月5日 TEA(日本茶)展示
2024年1月5日 USP 茶会