茶入より茶掬うには心得て 初中後すくえそれが秘事也
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茶入から茶を茶碗にいれるとき、初めに三杓すくい入れて、あとは回し出しにすることは習いの通りですが、ただ三杓あれば良い、というのではありません。そのすくい方に、「初中後(しょちゅうご)」があり、初め少しすくい、二杓目は初めより少し多めにすくい、三杓目は、最も多くすくうのです。
初中後のことを、「序破急(じょはきゅう)」ともいいます。三度とも、同じ量ではおもしろくない。能にも序破急の教えがありますが、これも同じテンポではおもしろくないからです。
何でも初めから多いのはかえって良くなく、次第に多くするのが良いのです。
濃茶を練るとき、このことを特に注意したいものです。
2018年8月