~ 一盌からピースフルネスを ~

復活祭(Páscoa)

 用語“Pascoa”(復活祭)は、ラテン語 Pascae とギリシャ語 Paska から由来しています。もっと奥深く元をたどれば“過越の祭り”を表すヘブライ語のPesach から来ているともいわれます。

 キリスト教の典礼暦の中で最も重要な祝日は復活祭です。この祝日は、年によって日付が変わりますが、基本的に北半球の春分の次の満月のすぐ後の第一日曜日に祝われます。復活祭によってキリスト教会暦の他の移動祝日が決められます。
 聖金曜日やグッド・フライデー(Good Friday)は、イエス・キリストが十字架につけられて死んだ日、復活祭前の金曜日のことです。
 ブラジルでは、キリストの受難と死を記念する聖金曜日も重視され、多くのキリスト教信者は断食し、特に肉は食べません。この日のメインディッシュはタラです。

 復活祭前の週(聖週間)には、受難を思い起こす特別な典礼や演劇などが大都市をはじめ離れた小さな町や村、所々でも行なわれます。ペルナンブコ州ブレジョ・ダ・マドレ・デ・デウス市で行なわれる“A Paixão de Cristo”(キリストの受難)は最も有名です。そこでは、世界でもオープンエアとして最大である劇場十万平方メートルの場所を 9 つの舞台に分け、キリストが十字架に架けられて死ぬ場面から復活までを中心とした出来事を20シーン程度にて演じられます。


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 ブラジルでは復活祭に「イスターエッグ」やドライフルーツを使って平和を意味する鳩を象った「イスターコロンバ」というケーキなどを贈る週間があります。
 イスターエッグは前日かごや巣の中に隠されます。イスターデーの日曜日に子ども達が「宝」を見つけ出します。幼い子たちは「イスターうさぎ」がイスターエッグを運んでくると思っています。


Páscoa Páscoa

2016年4月

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