~ 一盌からピースフルネスを ~

炭-1

 炭というと、一般的には木炭(黒炭、白炭、おが炭、粉炭)と竹炭があげられます。黒炭は、主に燃料として使われます。白炭は、備長炭が有名で、魚を焼くなど料理用に使われます。竹炭は、脱臭効果があります。最近では、野菜や葉、花など植物系のものを炭化して作る“花炭”と呼ばれるものもあります。炭としての効能(脱臭、消臭、調湿効果など)と装飾としても使える炭として、私たちの暮らしに取り入れられています。

 ここでは、茶道で使われる炭について学びます。茶道では、炭は、お茶を点てる湯を沸かすための無くてはならないものです。茶道用の炭は黒炭の一種です。茶の湯炭(ちゃのゆずみ)やお茶炭と呼ばれます。炭手前に使われる炭は、道具炭といい、古来より原木に椚(くぬぎ)を使った炭が用いられ、佐倉炭、池田炭などが有名です。くぬぎ黒炭は火力があって美しく、断面の美しさから「菊炭」と呼ばれることもあります。現在では、くぬぎ黒炭の生産が減少し、楢(なら)や樫(かし)を原木とした茶の湯炭も製炭されています。道具炭は、夏の風炉用と冬の炉用があり、炉用の炭は風炉用の炭よりも寸法が大きく、本数も多く使います。そして必ず湯や水で丁寧に洗い、天日で充分に乾かしてから使います。これは、茶道具として、炭は美しく、切口がきれいなことが大切であり、さらに細かい粉がついていますと席中で火の粉となって飛び散りますので、それを防ぐためです。

※ブラジルで使われる茶の湯の炭について
 ブラジルの茶の湯の炭は、ユーカリを原木としています。特別に注文して作っているので、市販の炭よりは高価です。ブラジルは、シュハスコ(バーベキュー)で炭を使いますが、その炭は不揃いです。茶の湯の炭は、一定の長さに切られてくるので、それを利用しており、炭きりなどはしていません。もちろん湯や水できれいに洗って乾かしてから使います。

 次回では、主な道具炭の名称や用途について学びます。

2021年8月

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