~ 一盌からピースフルネスを ~

4. 生姜(しょうが)について

 生姜を頂くと身体が温まりますね。また夏の盛りに生姜を使った料理(カレーなど)でたっぷり汗をかくことで体温調節することもあります。季節問わず薬味として生薬として使い勝手の良い生姜を今回は取り上げたいと思います。

【効能について】

 生姜は西洋ではハーブの一つ・ジンジャーとして、もちろん漢方の分野でも重宝されている食材です。

 歴史は古く紀元前300-500年にはインドで使われており、日本には奈良時代にはすでに栽培されていたそうです。

 五行説の「寒性・涼性・平性・温性・熱性」の五性(食べ物の性質を表します)では、生姜は温性で身体を温める役割があると言われています。風邪のひき始めに生姜を摂るとよいとされるのは理に適うことです。また胃腸の働きを助ける作用があります。

 五味(味の特性)「酸味・苦味・甘味・辛味・鹹味(かん味)」のうち、生姜は辛味。毛穴を開かせ発汗を促します。そして血流・気の流れをよくする働きもあることからデトックスやむくみ対策にも最適で、夏バテ防止にも一役買います。
その他にも抗菌作用や抗炎症作用に優れ、食中毒予防やリウマチなどの関節炎の緩和に効きます。

【食品として】

 生姜の独特の辛みに食欲をそそられるという方も多いでしょう。生で頂くのは日本独特の習慣だそうですが、生だと生姜の風味がいっそう引き立ちますね。生姜は過熱しても成分に影響はなく、幅広く使用できます。

 生姜は甘い味とも相性が良く、日本では生姜糖(生姜の搾り汁と砂糖を煮詰め固めたもの)や生姜蜜を塗った生姜せんべいは古くから愛されてきたお菓子です。

 欧米や中東諸国では乾燥した粉末の生姜(ジンジャー)をまぜたジンジャークッキーやケーキなどが根付いていますし、中国茶のお茶請けに生姜の砂糖漬けを供されることもあります。

 ジンジャーエールも世界中で飲まれていますね。

 生姜の強い風味や香りが茶の湯の場に不向きととらえられるかもしれませんが、一度お茶席で生姜せんべいを頂いたところ、爽やかな辛味と甘味が薄茶にとても合っていました。

ジンジャークッキー

生姜せんべい

2022年11月

こちらもご覧ください

  • 3. 小豆(あずき)について

    3. 小豆(あずき)について

    お茶席での楽しみの一つでもある和菓子。その和菓子に欠かせない食材・小豆について取り上げたいと思います。小豆から作られるあんこは、繊細な上生菓子の材料としても、ようかんやおはぎ・饅頭・たい焼きなど和菓子の要としても、広く親しまれています…
  • 2. 棗(なつめ)について

    2. 棗(なつめ)について

    棗 というと茶道に携わる方なら「抹茶を入れる茶器」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。棗の名前は今回取り上げる果実 棗のころりとした丸みを帯びた形に似ているところから名がつけられています…
  • 茶と食養生 1. 五行説について

    茶と食養生 1. 五行説について

    今回新しい試みとして、「医食同源」をテーマに、『茶と食養生』の項目を立ち上げました。シリーズとして順にご紹介いたします…