~ 一盌からピースフルネスを ~

風炉と敷板

 風炉は夏から秋にかけて炭火を入れ、釜を掛けて湯をわかす道具です。直接畳には置かないで、敷板にのせて用います。これを風炉をすえるといいます。初めは、台子皆具の内のーつとして、唐銅からかね切掛風炉きりかけぶろがありました。その後いろいろな形の釜が作られるようになると、風炉も形や材質が変わって来ました。その代表として土焼どやきで作る土風炉どぶろが作られました。一方、唐銅風炉も変わった形のものが作られ、鉄製の風炉なども作られるようになりました。これを、―土風炉、―唐銅風炉、―鉄風炉、板風炉、丸炉がんろ、陶磁器製の三段に区別しています。形も五徳を使うものと、五徳を使わず釜を直接風炉に掛けるものとに分かれます。

 敷板は、風炉をのせる板で、塗物と焼物があります。風炉の安定と熱気が畳へ伝わるのを防ぎます。唐銅風炉には、真塗しんぬの小板、黒掻合小板くろかきあわせこいたを用い、土風炉には、黒掻合小板、荒目板を用います。焼物の敷板は敷瓦しきがわらと言い、鉄風炉に用います。唯一板風炉は敷板を用いません。

 

棗型なつめがた霰釜あられがま
鉄風炉
敷瓦

常盤釜
常盤風炉
常盤板

2019年12月