~ 一盌からピースフルネスを ~

日本便り

 ブラジルのみなさん、お元気ですか?日本に帰ってきて、9ヶ月経ちました。やっと日本の生活にも慣れ、茶道もゆっくりですが始めました。

 今回、私が紹介しますのは陶芸家の市野雅彦さんで、東京の三越本店で個展を開かれたので最終日にお邪魔しました。彼は兵庫県篠山市の出身で、同郷のよしみで快く作品の説明をしていただきました。彼は丹波焼陶芸家、初代市野信水の息子として生まれ、伝統と精神を受け継ぎながら、独特の形と造形性を追求し続け、現代の日本陶芸界において独自の存在感を見せている作家です。丹波の伝統技法の赤土部や線模様の作品を得意とされています。兵庫陶芸美術館においても来年2月まで展示されています。

 丹波焼について調べてみました。

 瀬戸、常滑、信楽、備前、越前とともに日本六古窯と言われ、その発祥は平安時代末期から鎌倉時代のはじめといわれています。桃山時代までは「穴窯」が使用されていましたが、朝鮮式半地上の「登り窯」が導入され、壺や甕(かめ)・すり鉢などが主でしたが、のちに、茶入・水指・茶碗など茶器類に多くの名器を生み、江戸後期には篠山藩の保護育成により、名工が腕を競って、丹波焼の名を高めました。

 「丹波焼」の他に「立杭焼」「丹波立杭焼」とも呼ばれています。

 丹波焼の魅力は飾り気のない素朴で渋みのある形・色合いは、体裁よりも実用性を身上とする生活雑器として作られ、その起源のころから変わらない。
 登り窯で焼成されるうちに、松薪の灰がふりかかり釉薬ととけあって「灰かぶり」というくすんだ緑色の模様を自然にまとう丹波焼は、時に芸術品としても鑑賞されて来た。

 

お茶会探訪

 10月19日 鎌倉鶴岡八幡宮において坐忘斎お家元の献茶式とお茶会が催され参加させていただきました。
 鶴岡八幡宮は鎌倉に位置し 鎌倉幕府初代将軍 源 頼朝ゆかりの神社として知名度が有ります。

2015年10月       平澤恭子

2015年11月