~ 一盌からピースフルネスを ~

夏越の祓(なごしのはらえ)

 大祓“おおはらえ”といって、毎年6月と12月の晦日(みそか)に行われる、自分の穢れを落とす行事があります。1300年前の天武天皇の時代に恒例となりました。

茅の輪

茅の輪

 6月の大祓は“夏越の祓”といわれます。神社に参詣して、①茅の輪くぐりをしたり、②人形に自分の穢れを移して川に流したり、③和菓子「水無月」を食べたりします。厄除け、長寿祈願の年中行事です。

①茅の輪くぐりは、神社の境内に竹で作った直径2,3mほどの輪に、カヤを巻き付けたもので、参拝の人がそれをくぐることによって、身の穢れを祓います。輪のくぐり方は、左足から入り、左から横8の字に3度くぐります。
この茅の輪くぐりの信仰の由来は、奈良時代(八世紀頃)の二人の兄弟「蘇民そみん将来しょうらい」と「巨旦こたん将来しょうらい」の伝説に由来します。

②紙で人形をつくり、それに生年月日を書き込み、ふうっと息をかけて、川に流し、穢れを落とします。藤原家隆の和歌に、「風そよぐ ならの小川の 夕暮れは みそぎそ夏の しるしなりける」とあります。この風景を、歌ったものです。

和菓子「水無月」

和菓子「水無月」

③「水無月」という和菓子は「夏越の祓」の食べる伝統的な菓子です。ういろうの上に、邪気を祓うあずきがのった三角形の和菓子です。この三角形は”水”を表し、昔、宮中では旧暦の6月1日に「氷の節句」が行われました。冬にできた氷を山間の氷室(ひむろ)に貯蔵しておき、そこから取り寄せた氷を口にして、夏を健康に過ごせるように祈るものです。

 

 京都の上賀茂神社、下鴨神社、貴船神社、大阪の住吉大社などが有名です。

 水無月みなつき夏越なごしはらへする人は、千歳ちとせいのちのぶというなり 「拾遺和歌集しゅういわかしゅう

2016年6月

Veja também

  • 正月

    正月

    正月は、各歴の年初めのこと。旧年が無事に終わった事と、新年を祝う行事。元旦に年神様(としがみさま)という新年の神様が、一年の幸福をもたらすために、各家庭に降臨するとされています…
  • 箸

    世界的に見て、手で食事をする民族は多い。箸を使って食事をする民族は、多いとはいえないが、中国で生まれたいわれる箸の歴史は古い。日本の箸の歴史は、『魏志倭人伝』(三世紀末書かれた中国の歴史書)や『古事記』(八世紀に書かれた日本最古の歴史書)の中に箸が登場する…
  • 恵比須講

    恵比須講

     江戸時代から受け継がれている、民間の年中行事のひとつです。  恵比須は、一般的には、狩衣姿で、烏帽子をかぶり、右手に釣り竿、左手に鯛を、持ったかっこうをしています。  日本人になじみの深い〝七福神”の中で、福の神として知られている恵比須だけは、日本の神様です…
  • お盆

    お盆

    祖先の霊を祀る日本独特の行事で、日本古来の祖霊信仰と仏教が融合した行事です。仏教行事の『盂蘭盆会』の省略形として「盆」「お盆」とよばれます…
  • 北枕

    北枕

     北側に枕を置いて、頭をのせ、足先を南に向けて横になることを、北枕という。北枕は、縁起が悪いとされているが、【由来】は、仏教の祖である釈迦が、入滅の際、北の方角へ頭を、置いて横になったその姿を“頭北面西右脇”(ずほくめんさいうきょう)というが、ここから来ている…