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【裏千家インタビュー】ブラジル日本都道府県人会連合会(KENREN) 本橋幹久 前会長

 第5回目の在ブラジル著名人へのインタビューは、ブラジル日本都道府県人会連合会 (KENREN) の本橋前会長に、今年50周年を迎える県連のさまざまな活動や取り組みを中心にお伺いしました。
プロフィール

ブラジル在住: 56年

家族: 妻、娘、息子

サンパウロには多くの県人会が存在しておりますが、県連としては、どのような活動をされていますか。 

- 本年度はブラジル日本都道府県人会連合会の50周年を迎える記念の年でもあります。
ひとり一人の会員を機能的、且つ総合的に取りまとめ、多方面から助けあえるような活動をしています。それから、様々な行事を通じて、日本人の心の絆を広げる場を提供していくことも重要だと思っております。

 

《日本祭り》

中でも「日本祭り」は毎年、県連が主催している日系社会最大のイベントともいえます。
1998年、ブラジル日本移民90周年を記念して行われた当時は、「日本郷土食・郷土芸能祭り」と称していましたが、回を重ねる毎に裏千家をはじめ、伝統芸能、また文化的なことも増えてきましたので日本の伝統文化の紹介と普及の場と考え、「日本祭り(フェスティバル ド ジャパン)」と名前を変えた経緯がございます。

約40都道府県の郷土料理が出店されています。文化を伝えるのに、やはり食というものは、皆様にも馴染みやすいですね、大変人気があり、おかげさまで、毎年予想以上に来場者が増えています。
昨年度の日本祭りには、日本政府館として、日本の各省庁、各機関が出店致しましたが、中でも農林水産省が和食のデモンストレーションを行い手巻き寿司などの試食は大変人気がありました。
文化をお伝えするには、食事というものが一番わかりやすいのではないでしょうか。
この催しを通じて日伯の益々の交流が出来ると思っています。

 

《移民ふるさと巡り》

移民ふるさと巡りは、入植してきた方々の故郷、かつて育った地を訪れるという企画で本年で45回を迎えました。
過疎化が進んでいる所もありますが、参加者の思いがけない出逢いなどがあり、交流の輪を広げています。

 

《ブラジル日本移民開拓先没者慰霊碑》

1975年に多くの方々のご支援、ご協力によりイビラプエラ公園内に建立されました。
慰霊碑には、先に没されたと書いて先没と記されています。
志半ばで亡くなった方も多かったことでしょう。
6月18日は移民の日です。知らず知らずのうちにブラジル日本人移民の心のよりどころに、そして、かけがえのない場所になっているのではないかと強く感じています。
県連として、今後はこの慰霊碑を大事に維持していくことが大きな役割と考えています。

 

本橋会長ご自身のことをお聞かせください。何かご趣味などあればお願いします。

- 今は熱中するような、趣味はないんです。
学生時代は、中学から大学までボーイスカウトを、大学生の頃は馬術部でした。
今は日々の仕事に追われ、馬からは離れてしまいました。

県連の前は飼料関係の会社におりましたので、少し専門的になりますが、どのような配合で最高の飼料が出来るのか、熱心に研究しておりました。

 

茶道の魅力とご自身のご関係は。

- 先ずはお茶そのものの美味しさが好きです。
お茶をいただく儀式的なことは少々面倒だなと思ったりしていまして。。
でも、毎朝、自分で一服のお茶を点てています。
やはり海外にいますと、茶道は日本的なことを身近に感じられる一つだと思います。

 

最後に座右の銘をお願いします。 

- 座右の銘は、、難しいですね。
老兵は死なず、消え去るのみ と申し上げましょう。

 

座右の銘

老兵は死なず、消え去るのみ

 

本日はお忙しいところ、誠にありがとうございました。

インタビュー: 2016年2月

 

【編集部より】本橋様は、今から12年前の、2004年,裏千家の中南米地区普及50周年大会が、メキシコで、ありました折、その当時の中沢県連会長と共に、「ふるさとめぐり」の一環として、裏千家のメキシコ大会に参加して頂きました。 

2016年4月

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